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診療案内

避妊・去勢手術について

避妊・去勢手術は何のためにするの?

避妊・去勢手術=「望まない妊娠を避けるため」というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。確かに少し前までは、妊娠を予防するのが一番の目的でした。
しかし現在は、多くの病気の予防や問題行動の軽減のために、避妊・去勢手術を提案することがほとんどです。ペットの高齢化に伴って、避妊・去勢手術の重要性は増しています。また、発情に伴う行動の変化がなくなることで、人と暮らしやすくなります。

予防できる主な病気

避妊手術で予防できる病気 去勢手術で予防できる病気
子宮蓄膿症 精巣腫瘍
子宮内膜炎 肛門周囲腺腫
子宮がん 前立腺肥大
乳腺腫瘍 会陰ヘルニア

※早期(最初~2回目の発情が起こる前)に避妊手術をすることで、乳腺腫瘍の発生率を低下させることができます。

当院の避妊・去勢手術の特徴

避妊・去勢手術は動物病院でよく行われる手術ですが、ご家族や動物にとっては一生に一度の大きな決断です。 当院では術前検査内容や手術体制の充実、また動物のストレスを減らすための工夫を行っています。

・術前検査では一般の血液検査に加え、血液凝固能検査も実施
・猫ちゃんの術前検査では、胸部レントゲン検査に加えて心臓エコー検査で心筋症のチェックを全頭実施
・鎮痛薬を複数使用し、しっかり痛みをおさえます
・必ず麻酔監視係が麻酔モニターを実施
・手術時は血管カテーテルの挿入(手術中の点滴や薬剤のスムーズな投与)と気管内挿管(ガス麻酔、人工呼吸器の使用に対応)を実施
・体内に残る縫合糸は、体が糸に反応するリスクの少ない吸収糸PDSⅡを使用
・入院のストレスを避けるため、術後の状態に問題がなければ手術当日に退院
・手術後には快適な術後服エリザベスウェアを推奨

当院での手術の流れ

STEP1 術前検査

手術日の1週間前以内に、身体検査・血液検査・血液凝固能検査(血液が正常に固まるかを見る検査)・胸部レントゲン検査を行います。高齢な子の場合は、全身麻酔前の心臓の検査を実施しています。
また、手術前のワクチン接種や、ウイルスの検査も合わせてお薦めしています。

STEP2 手術当日

前日の夜9時から絶食、当日の朝6時から絶水で来院していただきます。
身体検査を行い、問題なければお預かりします。
その後、点滴や静脈注射がすぐに行えるよう、血管の確保を行います。

STEP3 麻酔前投薬

全身麻酔がスムーズに行えるよう、鎮静薬・痛み止め・抗生物質などの投与を行います。

STEP4 全身麻酔

呼吸確保・ガス麻酔のための気管挿管を行い、呼吸・心電図・血圧をモニターします。
当院では必ず、獣医師が麻酔医を、看護師が記録係を担当し、麻酔管理を行っています。
その方法は疾病治療時のハイリスクな外科手術の麻酔と同じく、安全性の高い薬剤を選択し、バランス麻酔の概念を導入して実施しています。

STEP5 鎮痛薬

痛みは出てしまってからではそれを抑えるのは容易ではないので、術前から鎮痛薬を使用し、先制鎮痛を行います。
また麻酔中にも鎮痛薬を使うことで、出来るだけ安全な麻酔を目指しています。術後も動物の状態を見ながら、鎮痛薬を選択していきます。

STEP6 手術

★避妊手術
開腹して、卵巣と子宮の両方を摘出します。
★去勢手術
当院で、皮膚の縫合部を除き、体内に使用する糸はすべて、身体に吸収されて後に残らず、また感染にも強いと言われているモノフィラメントの吸収糸を使用しています。(皮膚の縫合糸は抜糸をします。)

STEP7 退院

麻酔の覚めに問題なければ、当日の夕方にお迎えに来ていただきます。基本的に、入院は必要ありません。

STEP8 術後検診・抜糸

手術の翌日と3日後に、消毒とガーゼ交換を行います。問題なければ、抜糸は約10日後に行います。

よくあるご質問

手術した後、太りませんか?

手術すると発情行動が無くなり、その結果、消費カロリーが15~25%減少すると言われています。そのため、肥満が起こりやすいのは事実です。
ただ、肥満は食餌の量をコントロールすることで予防することが可能です。

避妊手術と乳腺腫瘍の関係って?

最初の発情が来る前に手術をすると、乳腺腫瘍の発生率はほぼ0%になります。
発情を経験するたびに発生率は上昇するので、出産を希望されない場合は早期の避妊手術をお薦めしています。

手術することで、性格は変わりませんか?

手術をしても、生まれ持った元々の性格は基本的に変わりません。ただ、性ホルモンによるストレスから解放されるので、行動が安定しておとなしくなることはあります。特に雄犬で見られる問題行動である、「吠える」「咬む」などの攻撃性は、性成熟前に去勢手術することで減らすことができます。
ただし、性成熟後は学習した記憶が残ってしまうので、早期の去勢手術がお薦めです。

あまり早く手術することで、副作用はありませんか?

当院では6カ月齢から手術を行っております。さらに、最近は二次性徴(一度発情を迎える)が起こることで体の成長が完成し、心理面に良い影響を与える可能性があるという考え方もあり、手術のタイミングはご家族とご相談の上で決めています。
生後4~6ヶ月齢の手術は、成長に影響しないと報告されています。アメリカの動物保護施設では、10年ほど前から生後2~3ヶ月齢で手術を行っていますが、問題は全く報告されていません。当院では6ヶ月齢から手術を行っています。

手術することで、寿命が縮むことはありませんか?

避妊・去勢手術することで、生殖器の多くの病気を予防することができます。
また、発情のストレスを感じることなく生活を送れるので、寿命は延びると言われています。

手術は痛くありませんか?

痛みは動物の身体に大きな負担となり、傷口の治りも悪くします。
手術などの刺激が与えられる前に鎮痛薬を使用して痛みをブロックすることが、鎮痛に効果的と言われています。当院では術前から鎮痛薬を投与し、また術後も長期間持続する鎮痛薬を使用することで、痛みをできるだけ感じないように処置しています。

費用はどれくらいかかりますか?

費用はワンちゃんと猫ちゃんで異なります。また、ワンちゃんは体重で変わります。上記でご説明した術前検査(血液検査・レントゲン検査)から手術当日までの費用を全て含めての設定になっております。具体的な費用は、当院までお問い合わせください。

高度医療への対応

高度医療への対応について

二次診療機関と連携を取りながら、進める診療体制

ペットが、コンパニオンアニマルあるいは伴侶動物と呼ばれるようになり、人と動物たちとの関係は大きく変化しました。動物たちを家族の一員として迎え、家庭生活においても、心の中においても、彼らの存在は大きなものとなっています。
また、動物の医療は急速に進歩し続けており、動物たちも人と変わらない医療が受けられるようになってきました。私たちはホームドクターとしての医療チームです。ですので、CT/MRI撮影や専門性の高い手術など全ての高度医療を、私たちの病院だけで提供できるわけではありません。
そこで私たちは、ご家族と強い絆で結ばれた動物たちに、より最適な専門科診療や高度医療がご提供できるよう、それぞれの二次診療機関と連携を取りながら、診療を進める体制を整えております。

始めて動物医療機関を受診される飼い主様に

始めて動物医療機関を受診されることに不安を持っておられる方もいらっしゃると思います。しかし、私たちはそこにいる専門医と密接な連絡を取り、ご家族と専門医、そして主治医である私たちの三者で相談・協力しあいながら、大切な動物たちの健康にお役に立てることが出来るよう、常にその姿勢を保っていきたいと考えております。

専門科診療の実際

葉月会

・皮膚科 ・行動科 ・CT診断サービス ・外科サポート

ネオベッツVRセンター

・CT ・MRI検査 ・神経科 ・眼科 ・腹腔鏡

KyotoAR獣医神経病センター

・各科診療 ・PET-CT ・MRI検査 ・脳脊髄液検査 ・電気生理学的検査などの特殊検査

その他、整形外科・眼科・歯科・エキゾチックアニマル専門科など、より専門的な医療が必要と考えられる場合は、紹介させていただきます。
専門科診療は、必ず主治医からの紹介が必要です。ご家族様からの直接のお申し込みはできないシステムになっております。

個別栄養指導

大切なワンちゃん・ネコちゃんのために

当院の特徴は、臨床栄養指導認定動物看護師が在籍していることです。
日常生活の健康管理や病気になった時の栄養指導を行っておりますので、「ダイエットのための栄養プログラム」や「新しい食事メニューの相談」など、ワンちゃんやネコちゃんの食事に関する様々なお悩みに対応可能です。
ワンちゃん・ネコちゃんとご家族様がより良い関係を築くために、ぜひ当院のオーダーメイドの栄養指導をご利用ください。

栄養指導内容

・減量指導 ・食べムラのある動物のための食事療法 ・手作り食の作り方 ・病状に合わした食事の指導

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